スープラ90系の17年ぶりの復活の意図とは

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スープラ90系の17年ぶりの復活の意図とは

今年17年ぶりに新型のスープラが販売されます。スープラ80系からスープラ90系に進化しました。ファンとしては、この時をどれだけ待ち望んだことでしょうか。今回は、スープラが17年ぶりに復活した意図について調べてみました。

出典:http://www.photo-ac.com/

17年の歳月を経て復活したスープラ90系の意図とは?

スープラ90系は500万円台での販売?

スープラ復活の意図の前に気になる価格はどれくらいで販売予定されているのか、ファンなら気になると思います。まず、結論から言うと500万円台で収まると言われています。以前は、BMWとの部品共通化による価格の高騰のため700万円はこえるといわれていましたが、新型スープラは生産国のオーストラリアから輸入することになるため、日本での販売価格は、500万円程度におさえることができるとのこと。参考程度に

北米での3Lモデルは4万9990ドルから5万3990ドルとなっており、約543万円から約586万円(2019年1月15日現在)の価格帯になる。

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営業の大反対を押し切った2シーター

スープラの復活にあたり重大なニュースとして、今回BMW社との共同開発したことにあります。その意図は、エンジンにあります。スープラと言えば、直列6気筒エンジンのFRです。しかし、悲しいことにこれを作り上げる技術はトヨタ自動車にはありません。エンジンの肥大化で重量がどうしても大きくなりそれがネックになっていたからです。これは、セリカXXの頃から問題であり、その結果、直列6気筒エンジンを諦めることになっていました。しかし、BMW社は、直列6気筒エンジンをずっと採用し続けていました。しかも、ターボを付けるなど改良を重ねていつしか最強のエンジンと言われるほどになりました。スープラを進化させるにはどうしてもそのエンジンが欲しかったわけです。そのためBMW社に頼み込み今回共同開発を試みました。しかし、その道は険しく2社間の共用車を作るのは難しく難色を示していました。そこで、トヨタ自動車の開発責任者多田氏は、方針を変更して各々作りたい車を作り、強化できる部分を探そうということにしました。結果、それが功を奏し、ドライバーを裏切らないスポーツカーを完成することができました。
スポーツカーに拘ることで、営業と最も揉めたのが、リアシートをなくすこと。つまり、2シーターにしました。これは、ドライバーにタイヤの四隅をしっかり感じてもらいたいという意図があります。走行テストでいろいろな人がこの点を高く評価しています。
多田氏は、スポーツカーには何が必要であるかを熟知しているのでここを曲げなかったんだと思います。

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トヨタ自動車 豊田章男社長の想い

今回新型スープラ90系のプロジェクトにあたり、スープラへの想いを試乗会で語っています。

「ずいぶん昔ですが……私はマスタードライバーになるための運転訓練で、中古のスープラと、数えきれない程多くの時間を過ごしました。

他のメーカーが美しく新しいプロトタイプで走行しているなか、私に向けられた視線や冷やかしは、想像できるでしょう。

私は、スヌーピーに出てくるチャリーブラウンのクリスマスツリーの様に、何の飾りっけのないクルマを走らせていたわけです。

スープラは素晴らしいクルマでしたが、でも、やっぱりね……。

ですから、トヨタは新しいスープラをつくる計画はありませんでしたが、世界中の多くの熱狂的なスープラファンの皆さんと同様、私は密かに、このクルマを復活させたい、と願っていました」

自分と苦労を共にしてきた車への愛着。これは、スポーツカーファンならずとも車を運転する者であるなら誰しも思うところがあるのではないでしょうか?例えば、自動車教習所でずっと乗り続けていた車があったとします。卒業して免許を取得したら同じ車を購入したという話をよく耳にします。実は、これと同じ心理だと思います。豊田章男社長も同じ思いだったんでしょう。
しかも、今回のスープラ90系のコンセプトは、ノーマルでも速いです。
まさにこの魂をスープラ90系は受け継いでいます。

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まとめ

スープラ90系の17年ぶりの復活の意図について調べました。豊田章男社長のスープラに対する積年想いがひしひしと伝わるホントにすごいスポーツカーが誕生したんだなといちファンとしてワクワクしてしまいました。価格はやはり新車ならそこそこの値段ですが、試乗した人が口をそろえて、購入したいというのは、ドライブが楽しいことにあると思います。価格以上に楽しめるそんなスープラ90系はもうすぐお披露目です。